社会福祉法人梅生会

業種: 施設系; 訪問系; 通所系

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お話を伺った方

武藤貴也（むとうたかや）

特別養護老人ホーム好日の園　介護福祉士
学校卒業後に製造業に勤務した後、もともと興味を持っていた介護の仕事を志してヘルパー２級を取得。その後2009年に入職。2016年に介護福祉士、2023年に准看護師の資格を取得。

YAR YI PWINT OO（ヤイポインウー）

ミャンマー出身。2020年に「特定技能」として来日し、佐賀の学校で１年間介護を学び、翌年2021年に入職。現在、介護福祉士を目指して勉強中。

社会福祉法人梅生会の設立は1970年。翌年には、佐賀県内で３番目となる特別養護老人ホーム好日の園を開設した。現在、鹿島市内２ヶ所に拠点を構え、祐徳稲荷神社を望む古枝事業本部では、特別養護老人ホームとショートステイ、鹿島市中心部の大手門事業本部では在宅サービスの拠点として、介護付有料老人ホーム、通所介護、訪問介護、居宅介護支援事業所、配食サービスの各事業を展開している。今回は、特別養護老人ホーム好日の園スタッフの武藤貴也さんとヤイポインウーさんにお話を伺った。

地域に根差した施設として、高齢者福祉・介護サービスを提供

2020年10月に新築移転し、それまでの多床室から全室個室のユニット型特別養護老人ホームに生まれ変わった同施設。大切にしていること、施設での取り組みを聞いてみた。

武藤貴也さん（以下、武藤）「私たち施設の法人理念は、『日々是好日』です。一人一人がかけがえのない存在として尊重され、一日一日、一瞬一瞬を大切に過ごす日々を作り上げていくことを大切にしています。私たちの提供する高齢者介護・福祉サービスの提供を通して、ご利用者様やそのご家族様に喜び・満足いただくだけでなく、さらにその先にいらっしゃる地域の方々、そのサービスを提供しているスタッフも含め、誰もが『日々是好日』であるように活動しています。また、声かけや対応などももちろん大事ですが、『傾聴』することを何より大切にしています。利用者様の声に耳を傾けてじっくり話を聞くことでコミュニケーションを深め、一人一人に最適なケアを行いたいと思っています」

ヤイポインウーさん（以下、ウー） 「利用者様の安全を第一に考え、ケガなどをされないように気を配っています。また、私はミャンマー出身ですが、利用者様とコミュニケーションがとれるように日本語はもちろん、みなさんに教えていただきながら佐賀弁も勉強しているところです」

武藤「自立支援への取り組みの一つとして、当施設にはポータブルトイレを置いていないのも当施設の特徴です。排泄も人間にとっての尊厳の一つであると考え、可能な限り安全にトイレでの排泄ができるような環境を整えています」

旬の素材を取り入れた季節感を感じられるメニュー。（写真はひなまつりの日のメニュー）

介護ロボットやICTの活用でスタッフの業務負担を軽減

20代〜70代まで幅広い年齢のスタッフが頑張っている同施設。介護ロボット、記録用タブレットなどを活用し、スタッフが無理なく働ける環境づくりにも取り組んでいる。

武藤「介護現場では、移乗の際に利用者様を持ち上げることがあり、腰痛を引き起こす要因の一つと言われてきましたが、介護ロボットの導入で、介護者の無理な体勢によるケアの減少や体力のないスタッフの負担減につながっています。トイレなどの移乗介助時には、利用者様からも“安心できる”という声もいただいており、介護する側・される側双方の精神的・身体的な負担の軽減につながっています。今後は、さらにICTの導入を推進して、スタッフの業務負担の軽減や生産性の向上に取り組んでいき、介護の質をさらに上げていきたいと思っています」

求めている人材

武藤「求めているのは、福祉や介護によせる熱い思いや、利用者様に対する優しさと思いやりの気持ちを持った人材です。介護ロボットやICTの導入も進めていますが、やはり最後は人間です。専門職にとって必要な知識や技術ももちろん大切ですが、対人援助職として、社会適応能力や人間的魅力を持った人材に来ていただきたいです。当施設では、未経験で介護の仕事をはじめた方もたくさんいます。初めに研修もありますし、働く中で介護の知識や技術を学ぶ機会はいくらでも準備していますので、安心してください。資格の取得については金銭的なサポートや奨学金制度もありますので、詳しくはお問合せください」

外国人スタッフの雇用も５年程前から積極的に行っているという同施設。現在は、ミャンマー・ベトナム・インドネシア出身の十数名の外国人スタッフが在籍している。言葉や文化の違いもあり、試行錯誤しながらの受け入れだったが、今ではなくてはならない存在になっているという。

ウー「こちらに来る前は不安な気持ちもありましたが、先輩たちも優しくいろいろなことを教えてくれるので、とても安心して仕事をすることができます。安心して働ける環境が整っています」

武藤「優しい気持ちの人が多く、居心地の良い職場だと感じています。部下への声かけの仕方などを学ぶハラスメント研修なども行われているので、そういう取り組みによるところもあると思います。毎日、ストレスなく穏やかな気持ちで働けています」

これから目指す施設の在り方も聞いてみた。

武藤「鹿島の地で、地域の様々な方と、それぞれの強みを活かしながら連携し、プラス思考で『日々是好日』の道を歩み続けて成長できればと思っています」