社会福祉法人大谷

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社会福祉法人大谷

業種: 施設系; 通所系

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お話を伺った方

谷口哲彦（たにぐちあきひこ）

施設長
産業車両の営業や土木関係の仕事など、様々な仕事を経験した後、父の想いを実現すべく「特別養護老人ホームひいらぎ」を設立し、副施設長に着任。2010年から現職。

井上年春（いのうえとしはる）

介護長
もともと製造業に勤務していたが、業績悪化による倒産を経験し、介護業界への転職を決意。2011年に入職し、2023年から現職。

團菜摘（だんなつみ）

介護職員
中学校2年生の時に職場体験で介護の現場を体験して、介護職を志す。高校で福祉を学び、卒業後の2020年に入職。

2003年7月に設立した社会福祉法人大谷。現在は、特別養護老人ホーム、ショートステイ、デイサービス、ホームヘルプサービス、居宅介護支援事業、在宅介護支援センターを展開している。今回は、施設長の谷口哲彦さん、介護長の井上年春さん、介護職員の團菜摘さんにお話を伺った。

施設を一つの『まち』と考え、みんなが心穏やかに暮らせる場所へ

緑豊かな自然に囲まれている特別養護老人ホームひいらぎ。設立にあたっては、谷口施設長の父が抱いてきた長年の想いがあったという。

谷口哲彦さん（以下、谷口）「私からいえば祖父になりますが、その祖父が腰を痛めて体が不自由になった様子を見た父が『歳を重ねて体が不自由になった方をお世話する場所を作りたい』という想いを抱いたことがきっかけです。残念ながら、父は施設の開所を見ずに亡くなりましたが、母と私が一緒になって、亡き父の想いを実現させました」

施設で大切にしていることを聞いてみた。

谷口「利用者様が安心と生きがいの持てる生活実現のために『幸せ・安らぎ・優しさ』をモットーに掲げ、信頼されるサービスの提供に努めています。施設名の『ひいらぎ』は、ひいらぎの葉は、樹齢が進むとだんだんと棘が丸くなることから、“年を重ねる毎にやさしく穏やかに”という想いを込めて名付けました。そして、この施設を一つの『まち』と考え、利用者様とスタッフが一緒にこの地域で楽しく過ごしているイメージで施設づくりに取り組んでいます。施設内は４つのグループに分かれていますが、各グループに梅野・真手野・本部・川古など、地元の方が親しんできた地名をつけているのもそのためです」

利用者一人ひとりにしっかり寄り添うことで見えてくる“想い”

実際に、現場で利用者と接しているお二人に、利用者との関わりで心がけていることを聞いてみた。

井上年春さん（以下、井上）「いつも笑顔で、優しく接することを心がけています。また、利用者様の望むことはできるだけ叶えてあげたいと考えているので、その“想い”を知るためにも、お話をじっくり聞くことも大切にしています。ちょうど今、お漬物作りが上手なご利用者様が『お漬物を漬けてみんなに振舞いたい』というご希望を持たれているので、いろいろクリアしなくてはいけない面があるものの、どうにかして実現させたいと思っているところです」

團菜摘さん（以下、團）「利用者様お一人お一人に寄り添い、目線を合わせて話すことを心がけ、安心感を持っていただけるような言葉遣い・態度・姿勢であることを大切にしています。また、寄り添ったコミュニケーションを図るためには、その方のことを知ることが一番大切だと思うので、いろいろなお話をさせてもらっています。これまで歩んでこられた人生や、生活背景を知ることで話題もさらに広がりますし、何よりも利用者様との信頼関係にも繋がると感じています。今はデイサービスを担当しているので、送迎の際に庭先に咲いている花の名前など教えてもらったりするのですが、人生の大先輩から、自分が知らないことをいろいろ教えていただくのをとても嬉しく思っています」

求めているのは、優しい気持ちを持った協調性のある人

谷口「求めているのは、思いやりがあって優しい気持ちを持っている方です。また、施設を一つの『まち』と考えた施設づくりをしていることから、協調性も大切だと思っています」

スタッフに少しでも長く勤務してもらえるように、負担軽減のための取り組みとしてリフトなどの導入も検討しているという。職場はどのような雰囲気なのだろうか。

井上「10代〜60代までの幅広い年齢層のスタッフが働いていますが、みんな明るく働きやすい職場です。12年前に全くの異業種から転職したのですが、親切に優しく指導してもらいました。私が介護長になったのは約１年前ですが、普段の何気ない会話の中でも気軽に相談してもらえるように、いつも全スタッフと話をすることを心がけています」

團「入所してすぐは、何もかもが初めてで覚えることも多く、不安もあったのですが、分からないことも質問しやすい環境だったので、すぐに慣れることができました」

これから目指す施設のあり方を聞いてみた。

谷口「四季折々の季節を感じられる風景が広がる中、利用者様にはゆったりと穏やかな時間を過ごしていただくことを一番に考えています。そのためには、スタッフも心にゆとりを持つことが大切です。そのような環境を整えるためにも、今まで以上に風通しの良い、働きやすい職場環境づくりに取り組んでいきたいと思っています」